閉塞性虫垂炎にて発症した虫垂癌の1例

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  • A CASE OF CARCINOMA OF THE VERMIFORM APPENDIX WITH OBSTRUCTIVE APPENDICITIS

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抄録

閉塞性虫垂炎で発症した原発性虫垂癌の1例を報告する. 症例は81歳, 男性. 数日前より続く右下腹部痛にて2005年12月下旬, 当院を初診, 入院となった. 腹部CT, 超音波検査で虫垂根部に腫瘤像を認め, 原発性虫垂腫瘍を疑い, 大腸内視鏡検査により虫垂開口部の腫瘍を確認した. 原発性虫垂癌を念頭に, 3群リンパ節郭清を伴う回盲部切除を施行した. 切除標本では, 虫垂開口部に全周性の亜有茎性の腫瘍を認め, 一部SM 1mmの浸潤を伴う高分化腺癌であった. 開口部より先端の虫垂は閉塞に伴う炎症で, 一部の粘膜が残存する以外は全層の壊死, 脱落をきたしていた. 本症例では, 術前検査を施行することにより待期的に過不足のない根治手術を施行することが可能であった.

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