巨大臀部皮膚転移を伴ったＳ状結腸癌の１例

• 盛田 知幸

  横須賀市立市民病院外科

• 亀田 久仁郎

  横須賀市立市民病院外科

• 佐々木 晴恵

  横須賀市立市民病院形成外科

• 竹川 義則

  横須賀市立市民病院病理科

• 久保 章

  横須賀市立市民病院外科

書誌事項

タイトル別名

• A CASE OF CANCER OF THE SIGMOID COLON WITH GIANT DERMAL METASTASIS IN THE GLUTEAL REGION

抄録

症例は61歳, 男性. 約半年前より臀部腫瘤を自覚していたが, 放置していた. 腫瘤が増大したため当院受診. 臀部肛門周囲に小児頭大の易出血性腫瘍を認めた. 腹部骨盤CT検査でS状結腸の壁肥厚を認め, S状結腸癌の皮膚転移を念頭においたが, 臀部腫瘤のため内視鏡精査が困難で, 臀部腫瘍切除術を先行して施行した. その後の下部消化管内視鏡検査を含む諸検査で, 肝転移と鼠径リンパ節転移を伴うS状結腸癌と診断し, Hartmann手術を施行した. 病理学的に臀部腫瘍の組織像はS状結腸癌と類似した腺癌で, S状結腸癌の臀部皮膚転移と考えられた. 術後7カ月経過し, 化学療法を施行, 外来通院中である. 内臓癌の皮膚転移は稀であり, 特に大腸癌の皮膚転移は少なく, 臀部肛門周囲皮膚転移は自験例を含め9例しか報告がない. 皮膚転移は全身転移の現れで, 予後不良とされてきたが, 大腸癌の化学療法の進歩もあり, 集学的治療で予後の改善が期待できると考えられた.

収録刊行物

• 日本臨床外科学会雑誌

  日本臨床外科学会雑誌 68 (5), 1216-1220, 2007

  日本臨床外科学会

キーワード

• 大腸癌
• 皮膚転移
• 臀部

詳細情報

• CRID: 1390001204850170752
• NII論文ID: 10019573779
• NII書誌ID: AA11189709
• DOI: 10.3919/jjsa.68.1216
• ISSN: 18825133
• ISSN: 13452843
• Web Site: http://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/68/5/68_5_1216/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2007227093
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可