中咽頭癌214症例の検討―新潟県頭頸部悪性腫瘍登録14年間の集計より―

  • 相澤 直孝
    新潟県頭頸部悪性腫瘍登録委員会 新潟大学医学部耳鼻咽喉科
  • 佐藤 克郎
    新潟県頭頸部悪性腫瘍登録委員会 新潟大学医学部頭頸部外科
  • 富田 雅彦
    新潟県頭頸部悪性腫瘍登録委員会 新潟大学医学部耳鼻咽喉科
  • 渡辺 順
    新潟県頭頸部悪性腫瘍登録委員会 新潟大学医学部耳鼻咽喉科
  • 五十嵐 文雄
    新潟県頭頸部悪性腫瘍登録委員会 日本歯科大学新潟歯学部耳鼻咽喉科
  • 長谷川 聡
    新潟県頭頸部悪性腫瘍登録委員会 県立がんセンター新潟病院耳鼻咽喉科
  • 高橋 姿
    新潟県頭頸部悪性腫瘍登録委員会 新潟大学医学部耳鼻咽喉科

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical analysis of 214 cases of oropharyngeal cancer
  • ―新潟県頭頸部悪性腫瘍登録14年間の集計より―

この論文をさがす

抄録

新潟県頭頸部悪性腫瘍登録委員会に14年間で登録された中咽頭癌症例214例を臨床的に検討した。亜部位は側壁36.9%,前壁29.4%,上壁18.7%,後壁0.9%であり,病期はI期6.1%,II期19.4%,III期23.3%,四期51.1%であった。頸部転移は側壁で62.3%と最も多く,前壁58.1%,上壁40.0%,後壁で50.0%にみられた。5年生存率は全体で50.8%,病期別ではI期75.0%,II期71.8%,III期50.2%,IV期42.9%であった。早期癌と進行癌との間と頸部転移の有無で5年生存率に有意差を認め,早期発見が重要と思われた。5年生存率は頸部転移陰性症例では手術群,照射群,照射・化療併用群の3群間で差はなく,頸部転移陽性症例では手術群で高い傾向があったが有意差はなかった。しかし,手術群は他群より原病死の割合が有意に低く進行癌での手術の重要性が示唆された。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 33 (3), 361-365, 2007

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (5)*注記

もっと見る

参考文献 (16)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ