小腸疾患の新たな診断法―診断と治療における小腸内視鏡の進歩と意義―IV.カプセル内視鏡の特徴と診断法

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical Impact and Future Perspectives of a Newly Developed Capsule Endoscope

この論文をさがす

抄録

国産新型カプセル内視鏡の特徴と小腸疾患の新たな診断法につき概説した. 新型カプセル内視鏡の特徴は画像解像度の向上であり, 小腸粘膜の微細な絨毛構造も確認可能である. また光量の自動調節機能により, 近接画像においてはその光量が自動的に調節されハレーションがなくなり, 画像の解読がより容易になる. また, real time image viewerを用いることにより, カプセルからの画像をリアルタイムでLCD display上に観察することが可能で, カプセルの胃からの排泄遅延の有無を早期に診断し, metoclopramideの投与などを適宜行うことで, より効率的な小腸観察が可能となる. 本検査の第一の適応は原因不明の消化管出血である. その出血源はangiodysplasiaなどの血管性病変が最も多い. double-balloon enteroscopyとの併用により, これまで明らかにされていなかった小腸疾患の診断・治療に新しい分野が展開しつつある.

収録刊行物

参考文献 (8)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ