シーベリー葉ポリフェノールによる高脂肪食投与雄マウスの抗肥満効果

  • 西 繁典
    岩手大学大学院連合農学研究科 帯広畜産大学畜産学部畜産科学科食料生産科学講座
  • 齋藤 優介
    岩手大学大学院連合農学研究科 帯広畜産大学畜産学部畜産科学科食料生産科学講座
  • 小疇 浩
    帯広畜産大学畜産学部畜産科学科食料生産科学講座
  • 弘中 和憲
    帯広畜産大学畜産学部畜産科学科食料生産科学講座
  • 小嶋 道之
    帯広畜産大学畜産学部畜産科学科食料生産科学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Anti-obesity Effects of Seaberry (Hippophae rhamnoides) Leaf Polyphenols (SBLPP) in Male Mice Fed a High-fat Diet
  • シーベリーヨウ ポリフェノール ニ ヨル コウシボウショク トウヨ オス マウス ノ コウヒマン コウカ

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抄録

高脂肪食餌と同時にシーベリー葉ポリフェノール(SBLPP)飲料を8週間与えた雄マウスの体重は,コントロールよりも有意に低く,特に腹部の脂肪重量および肝臓重量は顕著に低かった.また,SBLPP飲料を与えた雄マウスの血中GPT活性はコントロールよりも有意に低く,高脂肪食摂取による肝臓への脂肪蓄積の抑制が示された.また,8週間SBLPP飲料を与えた雄マウスの脂肪酸β酸化酵素であるacyl-CoA oxidase(ACO)およびmedium-chain acyl-CoA dehydrogenase(MCAD)の遺伝子発現量は有意に増加していた.in vitro実験により,SBLPPが膵リパーゼ活性を濃度依存的に抑制することが示され,そのIC50は4.5ppmを示した.これらの結果より,長期間,高脂肪食餌と同時にSBLPP飲料を雄マウスに与えると,肝臓における脂肪酸β酸化酵素の遺伝子発現が促進されて脂質代謝促進が起こると共に,膵リパーゼ活性を抑制することにより,体内への脂肪輸送が低下して,糞中に脂肪が排泄され,体脂肪蓄積が抑制されたと推定した.

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参考文献 (34)*注記

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