腹腔内出血により発見された胃gastrointestinal stromal tumor (GIST) の1例

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タイトル別名
  • A Case of Ruptured Gastrointestinal Stromal Tumor of the Stomach Associated with Intraperitoneal Bleeding

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抄録

症例は67歳, 男性。夕食後の激しい心窩部痛で発症。翌日当院受診し腹部全体に圧痛を認めた。腹部単純CT検査にて脾門部と肝表面に出血を認めたため緊急入院。血管造影検査施行し, 脾臓上極に約5cm大のtumor stainを認め, 脾腫瘍破裂が考えられた。腹部造影CT検査ではtumorは胃との連続性を認め, 胃壁外性gastrointestinal stromal tumor (GIST) が疑われた。待機的に手術施行し, 開腹すると上腹部中心に約300ml の旧血塊を認め腫瘍は胃体上部大彎と脾臓に囲まれていた。検索すると胃大彎から発生した腫瘍であり胃部分切除施行した。腫瘍は50×60×35mm大で表面には破裂部を認めた。病理組織学的検査ではKIT陽性でGISTと診断された。破裂例では腹膜播種も懸念されるため今後も注意が必要である。今回われわれは比較的まれな腹腔内出血で発見された胃GISTの1例を経験したので報告する。

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