髄膜炎菌の薬剤感受性について

• 渡辺 祐子

  神奈川県衛生研究所微生物部

• 高橋 智恵子

  神奈川県衛生研究所微生物部

• 大屋 日登美

  神奈川県衛生研究所微生物部

• 岡崎 則男

  神奈川県衛生研究所微生物部

• 尾上 洋一

  神奈川県衛生研究所微生物部

書誌事項

タイトル別名

• Antibiotic Susceptibility of <I>Neisseria meningitidis</I> from Healthy and Diseased Persons in Japan
• ズイマクエンキン ノ ヤクザイ カンジュセイ ニ ツイテ
• Antibiotic Susceptibility of Neisseria meningitidis from Healthy and Diseased Persons in Japan

抄録

1990年から2004年までに分離され, 当所に保存してある髄膜炎菌100株を対象に, 髄膜炎菌性髄膜炎の主要治療薬剤及び予防投与剤合わせて12薬剤に対する薬剤感受性の調査を行った.<BR>その結果, ペニシリン系薬剤であるbenzyl penicillin (PCG) のMIC₅₀とMIC₉₀は0.031μg/mL, 0.063μg/mLであり, 中等度耐性 (MIC 0.125～0.25μg/mL) を示す株が2株検出された.これら2株はampicillin (ABPC) に対しても中等度耐性 (MIC 0.25～1μg/mL) を示した.セフェム系薬剤については, cefotaxime (CTX) のMIC50およびMIC90はともに≦0.004μg/mL, ceftriaxone (CTRX) のMICは全て≦0.004μg/mLを示し, 今回調査を行った薬剤中CTRXが最も強い抗菌力を示した.カルバペネム系の3剤はmeropenem (MEPM), panipenem (PAPM), imipenem (IPM) の順に抗菌力が強く, MEPMはMIC₅₀が0.008μg/mL, MIC₉₀は0.016μg/mLと3剤中で最も低いMICを示した.Cipronoxacin (CPFX) のMICは97%の株が≦0.004μg/mLであったが, 耐性 (MIC 0.125μg/mL) を示す株が3株検出された.<BR>なお, 患者および保菌者由来別のMICを比較したところ, MICの差は見られなかった.また, 血清群別によるMICについても著明な差は認められなかった.

収録刊行物

• 感染症学雑誌

  感染症学雑誌 81 (6), 669-674, 2007

  一般社団法人 日本感染症学会

キーワード

• drug susceptibility
• Neisseria meningitidis
• serogroup

詳細情報

• CRID: 1390001205049379584
• NII論文ID: 130004331395
• NII論文ID: 10020105742
• NII書誌ID: AN00047715
• DOI: 10.11150/kansenshogakuzasshi1970.81.669
• ISSN: 1884569X
• ISSN: 03875911
• NDL書誌ID: 9301667
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I9301667
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2008117749
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可