早期に再発した混合型肝癌の1例

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タイトル別名
  • A CASE OF MIXED TYPE LIVER CANCER (COMBINED HEPATOCELLULAR CARCINOMA AND CHOLANGIOCARCINOMA) SHOWING EARLY POSTOPERATIVE RECURRENCE

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抄録

症例は56歳, 男性. 腹部CTにて肝S6に5.5cm大の腫瘤を指摘され, 肝生検にて低分化型腺癌と診断され近医より紹介となった. CTAにて腫瘤の辺縁部は早期相より造影遷延し, 内部は早期相では濃染されないが後期相にて一部濃染した. CTAPでは低吸収域を呈した. 混合型肝癌または細胆管細胞癌の診断にて肝右葉切除術, 肝門部リンパ節郭清を施行した. 腫瘍の大部分はMUC1染色陽性の胆管細胞癌成分で, HepParI陽性の肝細胞癌成分も一部に認め, 両成分は1つの腫瘍内で互いに移行, 混在し, combined typeの混合型肝癌と診断された. リンパ節転移は認めなかった. 術後6カ月目, リンパ節転移, 骨転移の出現を認め, CDDP+5-FUによる静注化学療法を施行した. AFP, PIVKA IIの低下, 転移リンパ節の縮小も認めたが, 造影効果の低い肝内転移および肺転移の出現を認め, 術後15カ月目肝不全にて原病死した.

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