ネオビタカイン<sup>®</sup>の偶発的クモ膜下投与で長時間の麻痺を生じた2症例

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タイトル別名
  • Prolonged Paralysis Caused by Accidental Intrathecal Injection of Neo Vitacain<sup>®</sup>: report of two cases
  • ネオビタカインの偶発的クモ膜下投与で長時間の麻痺を生じた2症例
  • ネオビタカイン ノ グウハツテキ クモマッカ トウヨ デ チョウジカン ノ マヒ オ ショウジタ 2 ショウレイ

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抄録

ネオビタカイン®はジブカインの配合薬である.ネオビタカインが偶発的にクモ膜下投与となり,長時間の麻痺を生じた2症例を経験した.症例1は65歳の男性で,腰椎椎間板ヘルニアの術後に再発した腰下肢痛のために,右第4/5腰椎椎間関節部の圧痛点にネオビタカイン5 mlとベタメタゾン2 mgでトリガーポイント注射を行い,2分後に1%メピバカイン10 mlで仙骨硬膜外ブロックを行った.いずれも薬液注入前の吸引テストで脳脊髄液の逆流はなかった.患者は仙骨硬膜外ブロック施行中に両下肢の温感を訴え,10分後には両下肢の運動麻痺を生じ,ネオビタカインのクモ膜下投与が疑われた.16時間後に運動麻痺は完全に消失した.症例2は複合性局所疼痛症候群の25歳の女性で,左下腿の痛みに対し,第3/4腰椎間より吸引テスト陰性を確認後,ネオビタカイン5 mlで硬膜外ブロックを行ったところ,数分後に両下肢の運動麻痺が生じた.感覚鈍麻域はTh 8以下で,11時間後に運動麻痺は完全に消失した.

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