小児における臍帯血移植の位置づけ : 単一施設における39例の後方視的検討

  • 井上 雅美
    大阪府立母子保健総合医療センター小児内科
  • 安井 昌博
    大阪府立母子保健総合医療センター小児内科
  • 澤田 明久
    大阪府立母子保健総合医療センター小児内科
  • 小山 真穂
    大阪府立母子保健総合医療センター小児内科
  • 坂田 顕文
    大阪府立母子保健総合医療センター小児内科
  • 竹下 泰史
    大阪府立母子保健総合医療センター小児内科
  • 興梠 雅彦
    大阪府立母子保健総合医療センター小児内科
  • 岡村 隆行
    大阪府立母子保健総合医療センター小児内科
  • 坂田 尚己
    大阪府立母子保健総合医療センター小児内科
  • 河 敬世
    大阪府立母子保健総合医療センター小児内科

書誌事項

タイトル別名
  • The role of cord blood stem cell transplantation in children; a retrospective analysis of 39 cases in a single institute
  • 臨床研究 小児における臍帯血移植の位置づけ:単一施設における39例の後方視的検討
  • リンショウ ケンキュウ ショウニ ニ オケル サイタイ ケツ イショク ノ イチヅケ タンイツ シセツ ニ オケル 39レイ ノ コウホウ シテキ ケントウ

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抄録

非悪性疾患9例, 血液腫瘍・固形腫瘍26例, 慢性活動性EBウイルス (EBV) 感染症などEBV関連疾患4例の計39例に臍帯血移植 (CBSCT) を行った (1996年2月~2005年7月)。移植時年齢は中央値4歳8ヵ月 (6ヵ月~16歳) である。移植細胞数は中央値4.9 (1.7~11.4)×107/kgで, HLA不一致移植が34回と多数を占めた。GVHD予防はtacrolimus+MTXを中心に行った。初回移植として施行したCBSCTの成績は, 非悪性疾患については, 骨髄非破壊的前処置4例中3例が, 骨髄破壊的前処置3例中1例が生着生存中である。急性白血病では初回寛解期移植5例中3例が, 進展期移植9例中2例が無病生存中である。再移植として施行したCBSCTの成績は, 拒絶後再移植4例全例が生着不全で, 初回移植後再発5例中2例が生存している。EBV関連疾患の4例 (初回移植3例, 再移植1例) は全例寛解を維持している。以上より進行期や再移植例に対してはさらなる工夫が必要である。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 47 (11), 1446-1452, 2006

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (22)*注記

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