急性型特発性血小板減少性紫斑病類似の臨床像を呈した三日熱マラリア

DOI Web Site PubMed 参考文献10件
  • 薦田 みのり
    長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 附属原爆後障害医療研究施設 分子医療部門分子治療研究分野
  • 藤本 健志
    長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 附属原爆後障害医療研究施設 分子医療部門分子治療研究分野
  • 川口 康久
    長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 附属原爆後障害医療研究施設 分子医療部門分子治療研究分野
  • 對馬 秀樹
    長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 附属原爆後障害医療研究施設 分子医療部門分子治療研究分野
  • 福島 卓也
    長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 附属原爆後障害医療研究施設 分子医療部門分子治療研究分野
  • 波多 智子
    長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 附属原爆後障害医療研究施設 分子医療部門分子治療研究分野
  • 宮〓 泰司
    長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 附属原爆後障害医療研究施設 分子医療部門分子治療研究分野
  • 塚崎 邦弘
    長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 附属原爆後障害医療研究施設 分子医療部門分子治療研究分野
  • 朝長 万左男
    長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科 附属原爆後障害医療研究施設 分子医療部門分子治療研究分野

書誌事項

タイトル別名
  • <i>Plasmodium vivax</i> malaria with clinical presentation mimicking acute type idiopathic thrombocytopenic purpura
  • 症例報告 急性型特発性血小板減少性紫斑病類似の臨床像を呈した三日熱マラリア
  • ショウレイ ホウコク キュウセイガタ トクハツセイ ケッショウバン ゲンショウセイ シハンビョウ ルイジ ノ リンショウゾウ オ テイシタ ミッカ ネツ マラリア

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抄録

血小板減少は多様な原因で起こるが, マラリアもその一つである。日本国内のマラリア症例のほとんどは流行地域への渡航者であるが, 症例数は年間百数十例と少なく症状や検査所見が多様, 非特異的なために発症早期の正確な診断が困難なこともある。我々は今回, 発症時に高度の血小板減少を伴った三日熱マラリアの1症例を経験した。症例は67歳女性, 発熱, 血小板減少の主訴で2004年8月3日に当科に入院した。骨髄での巨核球増多を認めたため当初は急性型特発性血小板減少性紫斑病と診断したが, 入院後に認めた一日おきの間歇熱と南米への渡航歴から8月9日の段階でマラリアを疑い, 末梢血標本で赤血球内のマラリア原虫を確認した。翌日, 当院感染症内科で三日熱マラリアと診断され, 同日より同科にて抗マラリア薬の投与を開始された。8月12日以降は解熱し, 8月20日には血小板値も正常化した。発熱を伴う血小板減少患者を診断する際, マラリアも考慮する必要性を痛感した症例であった。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 47 (11), 1453-1456, 2006

    一般社団法人 日本血液学会

参考文献 (10)*注記

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