過形成ポリポーシス, 鋸歯状腺腫を伴ったHNPCC (Hereditary Non-Polyposis Colorectal Cancer) の1例

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タイトル別名
  • A Case of HNPCC (Hereditary Non-Polyposis Colorectal Cancer) Accompanied with Hyperplastic Polyposis and Serrated Adenoma

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抄録

症例は58歳の男性。腹痛を主訴に近医を受診。大腸内視鏡検査にてS状結腸癌と診断された。さらに, 肛門より直腸S状結腸にかけて直径5mm大のポリープが多数存在した。家族歴では同胞に4人の大腸癌患者がおりHNPCCのJapanese clinical criteriaを満たしていた。手術はS状結腸切除術を行った。切除標本の病理組織検査では主病巣は中分化腺癌であった。過形成ポリープを多数伴っており過形成ポリポーシスと診断された。さらに過形成ポリープの一部には鋸歯状腺腫 (serrated adenoma) の像を示すところを認めた。本症例はHNPCCに過形成ポリポーシス, 鋸歯状腺腫を伴った症例であり, hyperplastic polyp-serrated adenoma carcinoma sequenceを示唆させる貴重な症例であると考えられた。

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参考文献 (17)*注記

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