プール水の循環濾過・殺菌プロセスにおける濁度変化および塩素消費量の推算

  • 長谷川 昇
    (株)三協,480–0202 愛知県西春日井郡豊山町大字豊場字野田112
  • 入谷 英司
    名古屋大学大学院工学研究科 化学・生物工学専攻
  • 片桐 誠之
    名古屋大学大学院工学研究科 化学・生物工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Evaluation of Variation over Time of Turbidity and Chlorine Consumption in Cycle Filtration and Disinfection Process of Pool Water
  • プールスイ ノ ジュンカン ロカ サッキン プロセス ニ オケル ダクド ヘンカ オヨビ エンソ ショウヒリョウ ノ スイサン

この論文をさがす

抄録

プール水の浄化・殺菌においては,濁度と遊離残留塩素の制御が重要である.一般に,汚濁物質は循環濾過によって除去され,また遊離残留塩素濃度に応じて消毒剤が間欠的に注入される.本研究では,砂濾過機と次亜塩素酸ナトリウムによる消毒システムを備えた室内温水プールにおいて,決まった人数の遊泳者が決まった時間遊泳する種々の計画遊泳を行い,プール水中の濁度,遊離残留塩素濃度および塩素剤注入量の経時変化を測定した.濾過機による汚濁物質の除去特性を考慮にいれた修正室谷式に基づき,汚濁物質排出の原単位である遊泳者1人が単位時間あたりに排出する汚濁物質量の値を用いて,濁度の経時変化を精度良く推定できた.また,遊離残留塩素の消費が遊泳者に由来する部分と遊離残留塩素濃度に比例する部分からなると考え,ある一定レベルの遊離残留塩素濃度を保つために必要な塩素注入量の経時変化を精度良く計算できることを示した.これらの結果は,遊泳プールの設計や運転に対して基礎的知見を与えるものと考えられる.

収録刊行物

参考文献 (20)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ