フロンの乾式再資源化技術の基礎研究

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タイトル別名
  • Basic Research of Dry-Type Reconverted Resources Technology for Fluorocarbon
  • フロン ノ カンシキ サイシゲンカ ギジュツ ノ キソ ケンキュウ

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抄録

廃フロンに含まれるフッ素を乾式で蛍石として再資源化する新たな技術の開発に向けて,フロン(R22)を空気とともに水蒸気分解した分解ガスと炭酸カルシウムとの反応特性を調べた.フロンを一旦高温炉で分解し,その分解ガス(HF濃度:約30%,HCl濃度:約15%)を,粒度1–2 mmの炭酸カルシウムとSVが1860 h−1の条件において200°Cで気固反応させた.<br>HFガスが破過するまでの固定化炉出口ガスに含まれるHF濃度は1000 ppm未満と極めて低く,一方,HCl濃度は10–15%の範囲と高く,固定化炉においてフッ素が選択的に炭酸カルシウムに吸収されることが分かった.また,反応が比較的進行した試料の蛍石としての純度も約94%となった.さらに,固定化炉の下流では,分解ガス中のHClと炭酸カルシウムが反応して塩化カルシウムが少量生成されるものの,固定化時間の経過により高濃度のHFガスと接触することで,未反応の炭酸カルシウムや生成した塩化カルシウムも徐々に蛍石になることが示唆された.これらの結果から,廃フロン類の乾式再資源化技術が実現可能であることを明らかにした.

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