ポピーの花弁から得たアントシアニン系色素による絹布の染色

書誌事項

タイトル別名
  • Dyeing of silk with anthocyanin dye obtained from petal of Popi
  • ポピーの花弁から得たアントシアニン系色素による絹布の染色--染色温度・時間および洗浄剤の影響
  • ポピー ノ カベン カラ エタ アントシアニンケイ シキソ ニ ヨル ケンプ ノ センショク センショク オンド ジカン オヨビ センジョウザイ ノ エイキョウ

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抄録

ポピーの花弁の色素の絹への有効な染色方法を検討した。アントシアニン系色素は高温処理によって色素が不安定になり分解するが,精練のみの絹布では,染色時間の増加とともに染着量は増加し,染色温度の上昇とともに染着量が減少した。また,沸騰状態での染色では,色相の変化が大きく赤色よりとなった。一方,アニオン化前処理すると染着量は4~5倍に増加するとともに,染着量や色相に与える染色温度の影響は少なかった。より赤色を得るには絹布をアニオン化前処理し,30°C程度の低温で120分程度の染色が適していた。洗浄する場合,アルカリ性の脂肪酸石けんの使用を避け,中性ないし弱酸性の洗浄剤を使用すると,洗浄前後の染色物の色相の変化を少なくできた。絹布のアニオン化前処理により引き裂き強度は低下するが,摩擦強度は上昇した。精練のみの各種試験布に対するアントシアニン系色素のポピーの色素はタンパク質系繊維への染着性がよく,アニオン化処理によりセルロース系繊維への染着量が大きく増加した。<br>

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