資源循環視点からの企業の農業参入の現状と課題 : 食品リサイクル法改正による参入促進の可能性

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抄録

平成13年に施行された食品リサイクル法(以下:旧食リ法)は、食品循環資源の再生利用向上など一定の成果を挙げているが、食品廃棄物が多種かつ分散して発生する食品小売業や外食産業では再生利用の取り組みが遅れるなどの課題も生じている。これに対応し、平成19年中に施行見込みの改正食品リサイクル法(以下:改正食リ法)では、食品関連業者・リサイクル業者・農林漁業者が連携して「リサイクルループ」を構築し、食品循環資源の再生利用を促進することが謳われている。食品循環資源の肥料(堆肥)化に注目した場合、リサイクルループ確立への課題となるのが、生成された堆肥の利用先確保である。堆肥余りを回避し、食品資源を効率的に再生利用するためには、リサイクル業者と農業生産者間でのち密な連携が必要となる。そこで本論では、連携にとどまらず、農業生産に進出することでこの課題を乗り越えようとするリサイクル業者を取り上げ、上記に示した資源循環の視点からの分析に加え、農業政策上大きな論点となっている企業の農業参入の側面からもその実態と課題について事例分析を行う。企業の農業参入では、地元の建設業者による参入と原料調達を目的とした食品企業による参入が主に注目されているが、食品資源循環の観点からは、食品企業などの「動脈」視点だけでなく、リサイクル業者などの「静脈」視点にも注目する必要がある。本論では、食品循環資源から堆肥を生成する廃棄物処理業者が農業生産に進出する論理、企業の農業参入における問題点として指摘される販売先確保の克服過程および農業生産進出による経営的メリットを明らかにするとともに、堆肥をベースとしたリサイクルループ確立に向けた課題を提示する。

収録刊行物

  • 農林業問題研究  

    農林業問題研究 44(1), 204-209, 2008-06-25 

    富民協会

参考文献:  3件

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被引用文献:  2件

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各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10021227307
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00202829
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    SHO
  • ISSN
    03888525
  • NDL 記事登録ID
    9593440
  • NDL 雑誌分類
    ZR7(科学技術--農林水産--農産) // ZR21(科学技術--農林水産--林産)
  • NDL 請求記号
    Z18-410
  • データ提供元
    CJP書誌  CJP引用  NDL  IR 
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