高血圧,糖尿病,高脂血症で外来通院中に非動脈炎性前部虚血性視神経症を発症し内頸動脈高度狭窄の関与が考えられた1例

書誌事項

タイトル別名
  • A case of nonarteritic anterior ischemic optic neuropathy with hypertension, diabetes mellitus, hyperlipidemia and severe stenosis of the internal carotid artery
  • 症例報告 高血圧,糖尿病,高脂血症で外来通院中に非動脈炎性前部虚血性視神経症を発症し内頸動脈高度狭窄の関与が考えられた1例
  • ショウレイ ホウコク コウケツアツ トウニョウビョウ コウシケツショウ デ ガイライ ツウインチュウ ニ ヒドウミャクエンセイ ゼンブ キョケツセイ シシンケイショウ オ ハッショウシ ナイケイドウミャク コウド キョウサク ノ カンヨ ガ カンガエラレタ 1レイ

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抄録

症例は76歳男性.主訴は左眼の急激な視力低下.56歳から高血圧,糖尿病,高脂血症で外来加療中であった.64歳から左頸動脈血管雑音を認めた.2005年11月24日急激に左眼の視力低下が出現したため眼科を受診した.11月28日(第5病日)矯正視力右1.0,左0.1,眼底検査では左乳頭耳側浮腫,蛍光眼底造影検査では初期充えい遅延,後期過蛍光,視野検査では水平下半盲を認めた.眼痛や血液検査で炎症反応を認めず,高血圧,糖尿病,高脂血症で加療中であったため非動脈炎性前部虚血性視神経症と診断した.Aspirin内服に加えalprostadilの点滴とprednisolone内服を行い,乳頭浮腫および視力も一時的に改善傾向を認めたが視力は0.1どまりであった.その後左内頸動脈に95%狭窄を認め眼循環障害への関与が考えられたため,頸動脈内膜剥離術を検討したが,全身状態不良のため施行できなかった.2006年8月脳血管障害の疑いにより死去された.本症には確立した有効な治療法がなく危険因子の管理と定期的な頸動脈の動脈硬化の検査が重要であると考えられる.<br>

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参考文献 (56)*注記

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