糖尿病性腎症の発症・進展の分子病態 Molecular Physiopathology of Onset and Progress of Diabetic Nephropathy

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抄録

糖尿病患者の増加に伴い,糖尿病性腎症による糸球体硬化から腎不全・透析へと至る患者数は増加の一途にある.血糖管理やアンジオテンシン系抑制薬による血圧管理および低蛋白食といった現行の治療法によっても,腎不全への進展を遅らせることは可能であるが,増大する腎不全患者を減少させることは不可能である.また,診断という観点からも,心血管イベントのマーカーとしてはすぐれた微量アルブミン尿が,糸球体硬化を反映しないという問題をかかえている.糖尿病性腎症では,尿中IV型コラーゲンが早期腎症のマーカーとして用いられているように,IV型コラーゲンの産生増加が腎症の発症・進展の中心的な変化である.われわれは糖尿病性腎症におけるIV型コラーゲンの産生機序として,転写因子Smad1が直接制御すること,さらには,Smad1は他の細胞外基質タンパク産生や細胞の形質変化なども制御しており,糸球体硬化症の発症・進展において中心的な役割を果たしていることを証明してきた.今後,Smad1とその関連分子による病態のさらなる解明により,腎症のバイオマーカーおよび分子標的薬に期待が持たれている.<br>

収録刊行物

  • 日本内科学会雑誌  

    日本内科学会雑誌 97(4), 820-826, 2008-04-10 

    The Japanese Society of Internal Medicine

参考文献:  16件

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被引用文献:  1件

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各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10021253977
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00195836
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    REV
  • ISSN
    00215384
  • NDL 記事登録ID
    9483183
  • NDL 雑誌分類
    ZS21(科学技術--医学--内科学)
  • NDL 請求記号
    Z19-222
  • データ提供元
    CJP書誌  CJP引用  NDL  J-STAGE 
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