塩酸モルヒネを投与した多発性硬化症の2症例

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タイトル別名
  • Two Cases of Multiple Sclerosis Treated with Morphine Hydrochloride
  • エンサン モルヒネ オ トウヨシタ タハツセイ コウカショウ ノ 2 ショウレイ

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抄録

難治性疼痛を訴える多発性硬化症(Multiple sclerosis:MS)の2症例に対し,塩酸モルヒネ錠を投与した.症例1は三叉神経痛,症例2は帯状疱疹による神経痛と腰痛を訴えた.通常の薬剤は無効,もしくは副作用のため投与できなかった.そこで塩酸モルヒネ錠を60~80mg/日(数時間おきに1錠ずつ内服,疼痛に応じて自己管理で追加)を投与した.同時に制吐薬,便秘薬を併用した.2症例ともすぐれた鎮痛効果が得られ,副作用もなかった.疼痛は多発性硬化症でよくみられ,難治性の場合,塩酸モルヒネの積極的な投与も考慮すべきである.<br>

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