2型糖尿病患者の臨床背景別の食事自己管理行動の実施状況における特徴

書誌事項

タイトル別名
  • Dietary Self-management Behavior and Actual Energy Intake Analyzed from Individual Type 2 Diabetic Patient Clinical Indices
  • コメディカルコーナー・原著 2型糖尿病患者の臨床背景別の食事自己管理行動の実施状況における特徴
  • コメディカル コーナー ゲンチョ 2ガタ トウニョウビョウ カンジャ ノ リンショウ ハイケイベツ ノ ショクジ ジコ カンリ コウドウ ノ ジッシ ジョウキョウ ニ オケル トクチョウ

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抄録

【目的】2型糖尿病患者の臨床背景に応じた具体的な療養行動支援を行うために,男女別に臨床背景(年齢,HbA1c, BMI, 腹囲)の違いによる,食事自己管理行動の実施状況と食事摂取量,およびその関連を明らかにすることを目的とした.【方法】男性99名,女性77名を対象に,食事自己管理行動(著者らの開発した調査票)と,食事摂取量(半定量食物頻度調査)を調査した.対象者は年齢60歳,HbA1c 7.0%, BMI 25, 腹囲(男性85 cm, 女性90 cm)を境界値として2群に分けた.解析にはt検定およびピアソンの相関係数を用いた.【結果】男性では,60歳未満群が,「食の満足感を高める」,「調味量のカロリーを減らす」工夫の実施率が低く,またBMI 25以上群と腹囲85 cm以上群が,「摂取量を決めて食べる」「食の満足感を高める」「バランスよく美味しく食べる」工夫の実施率が低く,摂取量の増加に関連していた.女性ではHbA1c 7.0%未満群が,「塩分制限の工夫」の実施率が高く,食事摂取量の減少に強い相関が見られた.また,60歳未満群,BMI 25以上群,腹囲90 cm以上群が,「他の価値観を優先して食べる」という一時的逸脱行動の実施率が高く,摂取量の増加に関連していた.【考察】今回明らかになった臨床背景別の特徴は,2型糖尿病患者への自己管理行動支援に活用できる.

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 51 (2), 125-138, 2008

    一般社団法人 日本糖尿病学会

参考文献 (31)*注記

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