外耳道癌の放射線治療

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  • EVALUATION OF THE RESULT OF RADIOTHERAPY FOR EXTERNAL AUDITORY MEATUS CARCINOMA

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抄録

【目的】当院における外耳道癌の患者 6 人の放射線治療成績を検討する.<br>【対象と方法】対象は当院で平成 9 年 3 月~平成13年 7 月の間に放射線治療を行った外耳道扁平上皮癌の患者 6 人(男性 3 人,女性 3 人).表在型が 4 例,深在型が 2 例であった.表在型の 1 例は切除後残存病変に根治照射し,表在型の 3 例と深在型の 1 例は放射線治療単独による根治照射をした.深在型の 1 例は化学療法と放射線治療の併用療法を施行した.総放射線量は60~69.6 Gyであった.この 6 例について治療後の治療効果および再発の有無を調べた.<br>【結果】全例生存しており,放射線治療後の生存期間は 2 年 8 ヵ月~5 年 9 ヵ月であった.1 例は転機不明である.放射線治療にて 3 例が無病生存している.<br>【結論】外耳道癌はまれな疾患であり,一般的に予後が悪いといわれている.外耳道癌の治療の主体は手術であるが,進行例が多く,手術困難な例も多い.外耳道癌の放射線治療単独での報告は症例も少なく,ばらつきがある.今回われわれは,斜入角 2 門または 3 門照射により好結果を得た.比較的表面に近い部位にある腫瘤のコントロールに放射線治療は有効であると思われる.

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