骨髄移植に伴う全身照射における補償フィルターの検証方法について

  • 高木 等
    名古屋大学大学院医学系研究科 大垣市民病院医療技術部診療検査科外来放射線室
  • 竹中 和幸
    大垣市民病院医療技術部診療検査科外来放射線室
  • 廣瀬 保次郎
    名古屋大学大学院医学系研究科 名古屋市立大学附属病院中央放射線部
  • 小林 英敏
    藤田保健衛生大学医学部放射線医学講座

書誌事項

タイトル別名
  • VERIFICATION METHODS OF A COMPENSATION FILTER IN WHOLE BODY IRRADIATION WITH BONE MARROW TRANSPLANTATION

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抄録

白血病の治療である骨髄移植の前処置として全身照射が施行されている.患者の体軸の線量を均一にすることは全身照射における前提条件である.体厚の相違が補償される必要がある.我々の施設では,補償方法として数種類の異なった厚さの鉛板で作成した鉛補償フィルターを利用している.この論文の目的は体軸中心での線量を全身照射中に測定することによって線量補償の精度を評価することである.使用した検出器は半導体表面線量計(DPD-510線量計)8 個であった.検出器を体軸上に固定するための検出器専用ホルダーは木製で自作した.専用ホルダーを用いることにより体軸上の 8 ケ所での吸収線量の測定が可能であった.患者の体軸上の 8 ケ所において,鉛補償フィルターの精度が全身照射施行前において可能であった.繰り返し測定することにより補償フィルター精度を上げることが可能であった.全身照射中に測定経過をモニター表示することが可能であった.吸収線量は処方線量と一致させることができた.本法は全身照射の精度の確認と線量分布の均一性の改善において有用である.

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参考文献 (13)*注記

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