当科における乳房手術のクリニカルパスの検討

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical Effects of Clinical Pathway for Breast Surgery

この論文をさがす

抄録

乳房手術のパスの臨床および経済効果を検討し,さらにバリアンス解析により問題点を検証した。対象はパスを導入した2003年3月から2006年4月までの乳癌手術症例276例。2001年1月から2003年2月までのパス導入前症例157例を対象とした。導入後,センチネルリンパ節生検症例の増加で両者の患者背景に偏りがみられた。そのため,パスの臨床および経済効果はドレーン留置症例に限って検討したが,ドレーン留置期間,輸液・抗生剤投与期間,在院日数は短縮し,保険請求点数は減少,保険請求点数/日は増加して両効果ともに得られ,パスの目的は達成された。さらにバリアンス解析の結果,ドレーンに関わるパスの改訂や術後化学療法の外来へのシフトの必要性などが明らかになった。パスの運用にあたっては,今後も絶えず治療法の変化やバリアンスを注視し,それに伴い改善や改訂を積極的に行う必要があると考えている。

収録刊行物

参考文献 (11)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ