食道癌術後の後縦隔再建挙上胃に発生した胃癌の1切除例

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  • A Case of Resection for Cancer of Gastric Remnant as an Esophageal Substitute Reconstructed in Posterior Mediastinal Route

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抄録

胸部食道癌に対し,右開胸による食道胃上部切除,3領域リンパ節郭清,後縦隔挙上胃再建術術後14年目に挙上胃に発生した胃癌に対する1切除例を経験したので報告する。症例は66歳,男性,挙上胃の中央,後壁側に4cm大の2型の腫瘍を認めた。手術は,まず腹腔側から可及的に剥離を胸腔内へ進め,次に胸骨部分縦切開をおいて,頸部側から剥離を進めた後に,最後に右開胸し,全挙上胃を切除し得た。再建は回結腸を後縦隔経路で挙上した。上縦隔を徹底郭清した後の後縦隔経路で再建した挙上胃の全切除は手技的にも極めて困難であるが,胸骨部分縦切開を置くことで,特に困難な左反回神経の同定,気管膜様部との剥離を安全に施行することが可能であった。

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