膵内副脾epidermoid cystの1症例

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タイトル別名
  • A Case of Epidermoid Cyst in an Intrapancreatic Accessory Spleen

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抄録

症例は39歳,女性で,他疾患にて通院中,検診にて肝機能障害認めた。胆嚢結石,総胆管結石を認め,さらにCTにて膵尾部に平滑な壁をもつ3cm大の単房性嚢胞,MRIではT1強調像で低信号,T2強調像で高信号を呈する嚢胞認めた。血清CA19-9高値であり,悪性の可能性も否定できず,総胆管結石は内視鏡にて除去後,膵尾部脾切除ならびに胆嚢摘出術施行した。膵尾部病変は境界明瞭な厚い線維性の壁を持つ単房性嚢胞で,嚢胞の内容は黄色に混濁した漿液であった。病理組織診では嚢胞内面は数層の扁平上皮で被覆され,嚢胞壁に髄洞構造をもつ脾臓組織が存在し,膵内副脾に発生したepidermoid cystと診断した。本疾患は稀であるが,膵尾部に発生した嚢胞性疾患については膵内副脾epidermoid cystも鑑別診断として考慮する必要がある。

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