耳鼻咽喉科医の育成をめざして―卒前教育―

  • 高橋 晴雄
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科展開医療科学講座耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
  • 長谷部 誠司
    県立尼崎病院耳鼻咽喉科
  • 原 稔
    長崎大学大学院医歯薬学総合研究科展開医療科学講座耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • 第108回日本耳鼻咽喉科学会総会シンポジウム 耳鼻咽喉科医の育成をめざして--卒前教育
  • ダイ 108カイ ニホン ジビ インコウカ ガッカイ ソウカイ シンポジウム ジビ インコウカイ ノ イクセイ オ メザシテ ソツゼン キョウイク

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抄録

より多くの優秀な耳鼻咽喉科医を育成するために, われわれ耳鼻咽喉科医は卒前教育では何ができるか, また何が求められているかを探る目的で, 全国で平成18年に新たに耳鼻咽喉科医になった若手医師, 長崎大学医学部6年生, 全国耳鼻咽喉科学教室にアンケート調査を行った. その結果, いわゆる企業努力, 情報提供, 人間関係という3つのキーワードが重要であることがわかった. 企業努力にはEarly exposure (臨床に近い体験を早期にさせること), 低学年からの学生への接触や働きかけ, 教育へのマンパワーの動員, 教材の改善 (工夫) などが含まれ, 情報提供には耳鼻咽喉科の重要性, 広域性, 将来の可能性などの情報を医学生へ提供することが必須で, 最近は女医の公平な処遇も重要なポイントであること, 人間関係にはできる限り学生との対話時間をとること, また学生と卒業後も含めて密な接触, 連絡を行うこと, などが重要であることがわかった. また医学生にとって耳鼻咽喉科学のうちで理解が難しい分野の一つである側頭骨解剖の立体的理解のために, 最近当科で行っている学生臨床実習での側頭骨解剖実習施設の活用やステレオスライド (アナグリフ) での内耳や手術に関する立体解剖の教育を紹介した.

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参考文献 (5)*注記

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