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抄録
耳下腺良性腫瘍のほとんどは, 浅葉あるいは下極に存在し, 深葉腫瘍は少ない. 時に術前にその局在の判定が困難であったり, 術前の予想と反した結果であったりすることを経験する. 顔面神経主幹部の走行は, 腫瘍の大きさやその局在によって偏位する. 浅葉腫瘍の場合は主幹の走行が深くなり, 深葉腫瘍の場合は逆に浅めに走行し, また上下いずれかに偏位する. 術前診断にてそのすべての局在を判断することには限界がある. 術中にいかに安全に確実に顔面神経を同定できるかがポイントとなる. 著者らは最近, 頭側からアプローチし, 茎状突起を指標とし主幹部を同定している. さらに茎乳突孔により近い位置 (耳下腺に主幹部が入る部位あるいは耳下腺外) で同定することが, 腫瘍による影響も少なく速やかに主幹部を露出できる方法であると考える.
収録刊行物
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- 口腔・咽頭科
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口腔・咽頭科 20 (2), 237-243, 2008
日本口腔・咽頭科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204425616896
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- NII論文ID
- 10021295433
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- NII書誌ID
- AN10235405
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- ISSN
- 18844316
- 09175105
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可