2本のファイバースコープと高周波スネアを用いた喉頭肉芽腫摘出術

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タイトル別名
  • Dual Fiberscopic Surgery for Laryngeal Giant Granuloma using Electrocautery Snare
  • 症例 2本のファイバースコープと高周波スネアを用いた喉頭肉芽腫摘出術
  • ショウレイ 2ホン ノ ファイバースコープ ト コウシュウハ スネア オ モチイタ コウトウ ニクゲシュ テキシュツジュツ

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抄録

喉頭疾患に対して局所麻酔下にファイバースコープを用いる手術は,開口制限や頸部伸展不良などの理由で喉頭直達鏡下手術が困難な症例や全身麻酔にリスクのある症例あるいは挿管チューブがないことでより良好な術野が得られる披裂部病変などの手術に対して非常に有用である。局所麻酔下手術は良好な視野が得られ,かつ低侵襲であるという利点がある一方で,摘出した病変の気管への落下を阻止し,出血を抑え,なおかつ患者に苦痛を与えないよう,十分な配慮が必要である。<br>今回われわれは,下顎前突症術後で開口制限のある36歳女性の挿管性巨大肉芽腫症例に対し,局所麻酔下に経鼻・経口でそれぞれ挿入した2本のファイバースコープを併用して手術を行った。出血を最小限に抑えて短時間で腫瘤を切除する手段として,高周波スネアの利用を試みた。腫瘍はそれぞれのファイバースコープを通した高周波スネアと把持鉗子を用いて,低侵襲かつ安全・確実に摘出された。今回試みた手術方法は,喉頭展開困難例や全身麻酔にリスクのある症例の喉頭病変に対するアプローチ法の一つとして有用であると思われた。

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