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- 荒田 慎寿
- 横浜市立大学市民総合医療センター高度救命救急センター
書誌事項
- タイトル別名
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- Management of Acute Biliary Pancreatitis
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抄録
急性膵炎の一つの重要な成因である胆石性膵炎に対する初期治療について既報告を吟味し,第1版との変更点を中心に治療ガイドラインを提示した。胆石性膵炎に対する緊急 ERCP⁄ESについての RCTに対して,重症度別のメタ解析が行われて,重症例にその有用性が高いことが報告された。また,新たに関連する3つのRCTが行われた。いずれも緊急ERCP⁄ESの有用性に肯定的な結果を報告している。特に重症例と通過障害が遷延する症例に有用と考えられる。胆石性膵炎症例の残存結石に対してERCP+ESのみで経過をみる是非について検討を追加した。胆摘出群に比して,ERCP+ES単独治療群の急性膵炎の再発率は高くはないものの,より高率に胆道系症状が再発する。高齢者や手術リスクの高い胆石性膵炎症例においても,胆摘出術を施行し得ない特段の理由がなければ,ERCP+ES単独で経過をみるべきではないと考えられる。胆石性膵炎発症時には退院前に胆道検索と胆摘出術を行うことが望ましい。
収録刊行物
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- 日本腹部救急医学会雑誌
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日本腹部救急医学会雑誌 28 (4), 587-592, 2008
日本腹部救急医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679712812800
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- NII論文ID
- 10021302400
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- NII書誌ID
- AN10426469
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- ISSN
- 18824781
- 13402242
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可