Urinomaを合併したクローン病の1例

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  • Crohn's Disease Associated with Urinoma: Report of a Case

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抄録

Urinoma(尿瘤)は,慢性的に漏出した尿がカプセルを有しながら貯留したものであるが,クローン病に合併するのは極めてまれである.今回,手術療法を施行したurinoma合併クローン病を経験したので報告する.症例は44歳の女性で,30歳時にクローン病の診断を受け,メサラジンとプレドニゾロンを中心に治療をうけていた.腹部膨満と頻尿を主訴に来院,腹部CT検査で巨大な嚢胞性腫瘤を認め,注腸造影では回腸直腸瘻,排泄性腎盂造影では直腸膀胱瘻が認められた.保存的治療により自覚症状は軽減したが,嚢胞性腫瘤については改善が認められず,手術を施行した.開腹所見で,後腹膜腔に尿が貯留した嚢胞性腫瘤(urinoma)を認めた.術式は,回腸直腸瘻,回腸上行結腸瘻,直腸膀胱瘻を含めた回盲部切除,回腸子宮瘻切除,膀胱·直腸·子宮の修復,双孔式人工肛門造設(S状結腸)であり,尿管ステント挿入,ドレナージを行った.現在,術後37カ月で再発なく,無症状である.<br>

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