間葉系腫瘍(末梢神経系腫瘍を含む)

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  • カンヨウケイ シュヨウ マッショウ シンケイケイ シュヨウ オ フクム

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抄録

皮膚の間葉系腫瘍とは,皮膚の結合組織,脂肪組織,筋組織,軟骨・骨,血液・リンパに分化した腫瘍を指す.後2者を除き末梢神経系腫瘍を加えると,皮膚の軟部腫瘍の範疇と合致する.軟部腫瘍の大部分は良性腫瘍であり,悪性軟部腫瘍(肉腫)の100倍以上の頻度で発生する.これら良性軟部腫瘍の99%は表在性で5 cm以下とされる.このことから,軟部腫瘍のほとんどは皮膚科の対象疾患であるといえる.その内訳は,少なくとも3分の1は脂肪腫,3分の1は線維系あるいは線維組織球系腫瘍,10%が脈管系,5%が神経鞘の腫瘍とされる.本稿では,皮膚の軟部腫瘍について,最近上梓された新WHO分類に準拠しつつ記載した.軟部腫瘍の新WHO分類の特徴は,組織起源よりも分化に基づく分類が基本となっていること,良悪性の中間型として「intermediate(locally aggressive)」と「intermediate(rarely metastasizing)」の2つのカテゴリが設定されていること,などである.

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