左上大静脈遺残を介したと考えられる奇異性脳塞栓症の１例

• 近藤 啓太

  広島大学病院脳神経内科

• 野田 公一

  独立行政法人国立病院機構東広島医療センター神経内科

• 越智 一秀

  広島大学病院脳神経内科 独立行政法人国立病院機構東広島医療センター神経内科

• 野村 栄一

  広島大学病院脳神経内科 翠清会梶川病院神経内科

• 大槻 俊輔

  広島大学病院脳神経内科

• 松本 昌泰

  広島大学病院脳神経内科

書誌事項

タイトル別名

• Recurrent embolic strokes associated with persistent left superior vena cava draining into the left atrium
• 症例報告 左上大静脈遺残を介したと考えられる奇異性脳塞栓症の1例
• ショウレイ ホウコク ヒダリ ジョウダイジョウミャク イザン オ カイシタ ト カンガエラレル キイセイ ノウ ソクセンショウ ノ 1レイ

抄録

症例は36歳の男性である．32歳時に橋梗塞を発症し，その時点で両側視床内側の陳旧性梗塞を指摘された．36歳時に意識障害，四肢麻痺を呈し，脳底動脈閉塞による小脳，橋を中心とした脳幹に多発性梗塞を再発した．胸部造影CTで左上大静脈遺残（persistent left superior vena cava；PLSVC）をみとめ，右上大静脈（right superior vena cava；RSVC），PLSVC，その他縦隔内の静脈の著明な拡張と静脈血栓がみとめられた．PLSVCは左心房へ還流しており，本例は縦隔内の静脈血栓によるPLSVCを介した奇異性脳塞栓症と診断し，抗凝固療法をおこなった．過去にPLSVCを介した奇異性脳塞栓症の報告は無く，文献的考察を加えて報告する．<br>

収録刊行物

• 臨床神経学

  臨床神経学 48 (7), 492-496, 2008

  日本神経学会

キーワード

• 若年発症
• 脳梗塞
• 奇異性脳塞栓症
• 左上大静脈遺残

詳細情報

• CRID: 1390001205036334208
• NII論文ID: 130004504522
• NII論文ID: 10021924703
• NII書誌ID: AN00253207
• DOI: 10.5692/clinicalneurol.48.492
• ISSN: 18820654
• ISSN: 0009918X
• NDL書誌ID: 9615630
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I9615630
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2008346249
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可