肛門疾患に対する硫酸アルミニウムカリウム・タンニン酸(ALTA)硬化療法―1,000症例を経験して―

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  • Sclerosing Therapy with Aluminum Potassium Sulfate and Tannic Acid Injection for Anal Diseases: Experience of 1,000 Cases

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抄録

硫酸アルミニウムカリウムおよびタンニン酸を有効成分とする内痔核硬化療法剤(以下ALTA)が臨床使用され,すでに2年が経過した.当院では2005年4月より様々な肛門疾患に対し本治療法を導入し,その使用症例は1,000例に達している.2007年5月までに経験したALTA治療は,内痔核症例885例,直腸粘膜脱症例101例,直腸脱症例30例であった.合併症として,内痔核症例において嵌頓痔核を1例,直腸潰瘍を3例経験した.ALTA単独内痔核治療526例のうち再発症状を28例(5.3%)に認め,すでに13例で再ALTA治療を行った.直腸粘膜脱および直腸脱症例では10∼20%に再発症状を認めているが,低侵襲治療としてほぼ満足する結果であった.ALTA治療において経験した合併症や再発例の多くは初年度の症例であった.現在では,ALTA治療の適応を明確にするとともに,治療上の様々な工夫を加えることで良好な成績を得ている.<br>

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