脳形成を制御する転写因子ネットワーク

• 影山 龍一郎

  京都大学ウイルス研究所増殖制御学研究分野

抄録

神経発生過程は,(1) 神経幹細胞の増殖,(2) 神経幹細胞からニューロンの分化,(3) 神経幹細胞からグリア細胞の分化という3つのステップに分けることができる.これら3つのステップは, いずれもbHLH因子によって制御される.リプレッサー型bHLH因子は神経幹細胞の維持とグリア細胞の分化を促進し, アクチベーター型bHLH因子はニューロンの分化を促進する.これらリプレッサー型とアクチベーター型bHLH因子間の拮抗的作用によって, 分化のタイミングや細胞数が決まる.これらの転写因子は, 将来, 神経再生医療への応用が期待される.

収録刊行物

• 脳と発達

  脳と発達 40 (3), 204-207, 2008

  THE JAPANESE SOCIETY OF CHILD NEUROLOGY

キーワード

• LH因子
• Notchシグナル
• 神経幹細胞
• ニューロン
• グリア細胞

詳細情報

• CRID: 1390282679530199552
• NII論文ID: 10021943039
• NII書誌ID: AN0020232X
• DOI: 10.11251/ojjscn1969.40.204
• ISSN: 18847668
• ISSN: 00290831
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2008198015
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可