ファルカタ材からの炭素系吸着剤の製造とトリクロロエチレン除去への応用

書誌事項

タイトル別名
  • Preparation of Microporous Carbons from Falcata and their Application in Removing Trichloroethylene
  • ファルカタザイ カラノ タンソケイ キュウチャクザイ ノ セイゾウ ト トリクロロエチレン ジョキョ エノ オウヨウ

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抄録

廃木材のリサイクルが重要視されている中,生産量が増加している新たな木質系素材としてファルカタに着目し,炭化物を製造してそのトリクロロエチレン (TCE) 吸着性能を評価した。ファルカタを様々な温度で炭化した結果,800℃炭化時にヨウ素吸着性能が極大となった。また,BET比表面積や細孔容積は900℃炭化で最大となり,それぞれ444m2 g−1, 0.196mL g−1であった。また,TCE吸着性能は平均細孔径が最も小さくなった800℃炭化物で最大となり,市販活性炭よりも高い吸着性能を示した。市販活性炭に比べると比表面積や細孔容積の値で劣るファルカタ炭化物が市販活性炭よりもTCE吸着性能が高くなったのは,TCEの吸着に適した径の細孔が多かったためだと考えられ,比表面積や細孔容積の値だけでは,溶液中に低濃度で存在する有機化合物の吸着量を推定することは困難であることが確認された。これらの結果より,ファルカタから製造した炭化物はTCE汚染地下水の浄化に有効な吸着剤になりうることが示された。

収録刊行物

  • 廃棄物学会論文誌

    廃棄物学会論文誌 19 (5), 340-346, 2008

    一般社団法人 廃棄物資源循環学会

参考文献 (24)*注記

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