MPO-ANCA関連腎炎を合併した2型糖尿病の1例

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タイトル別名
  • A Case of Type2 Diabetes Mellitus Complicated with Myeloperoxidase Antineutrophil Cytoplasmic Antibody-associated Glomerulonephritis
  • 症例報告 MPO-ANCA関連腎炎を合併した2型糖尿病の1例
  • ショウレイ ホウコク MPO ANCA カンレン ジンエン オ ガッペイシタ 2ガタ トウニョウビョウ ノ 1レイ

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抄録

症例は81歳男性.1975年より2型糖尿病を指摘され,2001年よりインスリン治療を開始,合併症については2期腎症,単純性網膜症,神経障害を指摘されていた.2004年3月末より,全身倦怠感,発熱が出現し当科入院.白血球尿および顕微鏡的血尿を認め,当初尿路感染症を疑い抗生物質を投与したが,次第に腎機能が悪化し,尿所見も改善しないため急速進行性糸球体腎炎を疑い精査を行った.MPO-ANCA (myeloperoxidase antineutrophil cytoplasmic autoantibody)高値や,腎生検にて細胞性半月体を認めMPO-ANCA関連腎炎と診断,プレドニン40 mg/日より開始し,腎機能障害,尿所見の異常,MPO-ANCA高値は速やかに改善した.ANCA関連血管炎は高齢者に好発するため,罹病歴の長い高齢糖尿病患者であっても,急速な腎機能の悪化や尿所見に異常を認めた場合は,急速進行性糸球体腎炎の合併も疑い,速やかに対処する必要があると考えられた.

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 51 (7), 609-614, 2008

    一般社団法人 日本糖尿病学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (22)*注記

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