最近の当科における喉頭気管分離術・気管食道吻合術の臨床的検討

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タイトル別名
  • Clinical Analysis of Recent Tracheoesophageal Diversions Performed at Tokyo Metropolitan Neurological Hospital
  • 最近の当科[東京都立神経病院神経耳科]における喉頭気管分離術・気管食道吻合術の臨床的検討
  • サイキン ノ トウカ トウキョウ トリツ シンケイ ビョウイン シンケイ ジカ ニ オケル コウトウ キカン ブンリジュツ キカン ショクドウ フンゴウジュツ ノ リンショウテキ ケントウ

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抄録

当科では,1990年以降,330例以上の難治性誤嚥をきたした神経筋疾患症例に対し,喉頭気管分離・気管食道吻合術を施行している。今回われわれは,2000年以降に喉頭気管分離・気管食道吻合術を施行した128症例について,当科での本術式施行の現状を含め,臨床統計的検討を行った。<br>喉頭気管分離・気管食道吻合術後に瘻孔形成をきたしたのは,128例中8例であった。瘻孔形成の要因としては,低栄養などの創傷治癒機転の障害による気管食道吻合部の縫合不全に加えて,頸部喉頭の挙上運動による気管食道吻合部の安静困難の関与が疑われた。<br>頸部喉頭の不随意運動が著しい症例では,周術期の栄養管理とともに,気管食道吻合術後に十分頸部喉頭の鎮静を行うことが,術後合併症である瘻孔形成の発生率低下につながる可能性があると思われた。

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