当科音声外来における小児受診例の疾患分布と音声機能検査成績の検討―声帯結節症例を中心に―

  • 佐藤 克郎
    新潟大学大学院医歯学系頭頸部外科 新潟大学医歯学総合病院耳鼻咽喉科
  • 山本 裕
    新潟大学医歯学総合病院耳鼻咽喉科
  • 渡辺 順
    新潟大学医歯学総合病院耳鼻咽喉科
  • 早坂 修
    新潟大学医歯学総合病院耳鼻咽喉科
  • 高橋 姿
    新潟大学医歯学総合病院耳鼻咽喉科 新潟大学大学院医歯学系耳鼻咽喉科

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical Analysis of Juvenile Cases Visiting the Voice Clinic of the Department of Otolaryngology, Niigata University Hospital-Focus on Vocal Cord Nodule Cases-
  • 当科[新潟大学医歯学総合病院耳鼻咽喉科]音声外来における小児受診例の疾患分布と音声機能検査成績の検討--声帯結節症例を中心に
  • トウカ ニイガタ ダイガク イシガク ソウゴウ ビョウイン ジビ インコウカ オンセイ ガイライ ニ オケル ショウニ ジュシンレイ ノ シッカン ブンプ ト オンセイ キノウ ケンサ セイセキ ノ ケントウ セイタイ ケッセツ ショウレイ オ チュウシン ニ
  • Clinical Analysis of Juvenile Cases Visiting the Voice Clinic of the Department of Otolaryngology, Niigata University Hospital —Focus on Vocal Cord Nodule Cases—

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抄録

新潟大学医歯学総合病院耳鼻咽喉科音声外来における,15歳以下の小児受診例の疾患分布と音声機能検査成績につき検討した。全受診者のうち,小児の割合は7%であった。疾患分布では声帯結節が62%と過半数を占め,次いで喉頭に器質的病変のない音声障害が22%で,声帯ポリープ4%,喉頭炎4%,声帯麻痺3%,正常例3%,ポリープ様声帯2%と続いた。声帯結節症例の平均年齢は8.2歳で,男性が女性の約3.5倍と多く,特に低年齢男児の声帯結節症例が多かった。器質的病変のない音声障害症例は平均11.4歳で,男性が女性の3倍と多かった。男性の年齢が高く,声変わり障害の症例が多いためと思われた。小児声帯結節症例の声門閉鎖不全の病態把握には,MPT,MFRの両者とも重要と考えられた。小児声帯結節症例は成年例よりも特にmax SPLが大きく,小児における声の濫用の習慣が反映されていた。小児声帯結節症例のF0は成年例よりも男女差が少なく,変声前の小児の音声機能の特徴が反映されていた。

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参考文献 (15)*注記

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