摘出腫瘤の病理組織標本所見より頸椎腫瘍状石灰沈着症（ｃｅｒｖｉｃａｌ　ｔｕｍｏｒａｌ　ｃａｌｃｉｎｏｓｉｓ）と診断し得た維持透析患者の１例

• 一色 啓二

  滋賀医科大学医学部附属病院血液浄化部 滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 中澤 純

  滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 杉本 俊郎

  滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 坂口 正芳

  滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 小山 哲朗

  滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 田中 敬

  滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 武田 尚子

  滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 田中 裕紀

  滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 安田 真子

  滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 津田 安都子

  滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 久米 真司

  滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 金崎 雅美

  滋賀医科大学医学部附属病院血液浄化部 滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 荒木 信一

  滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 川添 智道

  滋賀医科大学医学部附属病院血液浄化部

• 時田 由美子

  滋賀医科大学医学部附属病院血液浄化部

• 中村 紘子

  滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 前田 憲吾

  滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 富田 耕彬

  富田クリニック

• 宇津 貴

  滋賀医科大学医学部附属病院血液浄化部 滋賀医科大学医学部附属病院内科

• 高橋 忍

  滋賀医科大学医学部附属病院整形外科

• 岡田 裕作

  滋賀医科大学医学部附属病院血液浄化部

書誌事項

タイトル別名

• Cervical tumoral calcinosis in a patient on maintenance hemodialysis
• 症例報告 摘出腫瘤の病理組織標本所見より頸椎腫瘍状石灰沈着症(cervical tumoral calcinosis)と診断し得た維持透析患者の1例
• ショウレイ ホウコク テキシュツ シュリュウ ノ ビョウリ ソシキ ヒョウホン ショケン ヨリ ケイツイ シュヨウジョウ セッカイ チンチャクショウ cervical tumoral calcinosis ト シンダンシエタ イジ トウセキ カンジャ ノ 1レイ

抄録

症例は，67歳の維持透析施行中の男性．5年前に血液透析導入．2年後に関節リウマチ（RA）と診断，プレドニンを経口投与されていた．2006年3月，2週間前から右上肢の脱力が出現し入院となった．画像所見にて，頸部X線で頸椎C5/6間の狭小化，頸部MRIにて頸椎C3/4間に腫瘤を認め，脊髄腫瘍の圧迫による頸髄症と診断し，椎弓形成術および腫瘤切除術を施行した．切除した腫瘤は高度に石灰化しており，病理組織標本にて石灰沈着を伴う異物型巨細胞性肉芽腫形成を認め，頸椎腫瘍状石灰沈着症（cervical tumoral calcinosis）と診断した．本症例は，血清リン（P）濃度や，カルシウム（Ca）・P積，副甲状腺機能が良好にコントロールされていたにもかかわらず，稀な発症部位である頸椎にtumoral calcinosisを認めた．本症例では，頸椎単純X線写真で腫瘤像や石灰化を捉えられず，MRIにても腫瘤は認めるも明らかな石灰化が同定できずに，術中所見と摘出した腫瘤の病理組織所見によりtumoral calcinosisの診断が得られた．維持透析患者の頸髄症の一因としてcervical tumoral calcinosisも考慮する必要があると考え報告する．

収録刊行物

• 日本透析医学会雑誌

  日本透析医学会雑誌 41 (8), 483-488, 2008

  一般社団法人 日本透析医学会

キーワード

• 維持透析
• 頸髄症

詳細情報

• CRID: 1390282679656122112
• NII論文ID: 10023974001
• NII書誌ID: AN10432053
• DOI: 10.4009/jsdt.41.483
• ISSN: 1883082X
• ISSN: 13403451
• NDL書誌ID: 9629924
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I9629924
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2008367402
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可