手術後13年目に腹膜播種,腹壁転移で再発した小腸GISTの1例

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  • A CASE OF SMALL INTESTINAL GIST RECURRED AFTER 13 YEARS OF OPERATION WITH PERITONEAL DISSEMINATION AND METASTASIS TO ABDOMINAL WALL

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抄録

症例は75歳,男性.平成6年9月に小腸腫瘍の診断にて空腸切除術を施行.病理組織検査で平滑筋肉腫の診断(当時)を得た.以後定期的に腹部CT検査などを施行し,経過観察を行っていた.平成19年4月に臍部の皮下腫瘤を自覚し来院.精査にて腹腔内,臍部の皮下に多発する腫瘍を確認.臍部の病変に対し摘出生検を行い,併せて初回手術時の病理組織を新たに切り出して検索.類似した紡錘形,多角形細胞の束状の増殖を確認.免疫染色ではc-kitが瀰漫性に陽性であり,小腸GISTの再発と診断した.摘出手術は不能であり,直ちにメシル酸イマチニブ300mg/日の投与を開始.その後400mg/日まで増量したが腫瘍の縮小効果は得られず,全身状態が悪化し死亡した.手術後13年目での再発は稀であり,再発形態を含め若干の文献的考察を加えて報告する.

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参考文献 (22)*注記

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