腸間膜内へ穿通した直腸癌による閉塞性大腸炎の１例

• 村瀬 勝俊

  美濃市立美濃病院外科

• 阪本 研一

  美濃市立美濃病院外科

• 関野 誠史郎

  美濃市立美濃病院外科

書誌事項

タイトル別名

• A CASE OF OBSTRUCTIVE COLITIS DUE TO RECTAL CANCER WITH PENETRATION TO THE MESENTERIUM

抄録

症例は77歳，男性．心不全と貧血のため入院した．入院時腸閉塞症状はなかった．大腸内視鏡の前処置で腹痛と下血を認めた．大腸内視鏡で下部直腸に全周性の腫瘍を認めた．検査翌日に大量の下血があり出血性ショックとなったため緊急手術を行った．開腹時膿性腹水と便臭を認めた．下部直腸に腫瘍を認め，その口側は著明に拡張していた．同部の腸間膜は灰白色に変化し，その腸間膜から膿の排出を認めた．直腸癌による腸閉塞のため口側腸管が腸間膜内に破裂・穿通し，さらに穿通部が破綻し腹膜炎となっていた．手術は腹会陰式直腸切断術を施行した．摘出標本で下部直腸に全周性の2型腫瘍を認め，その5cm口側に7×5cm大の破裂孔があり腸間膜に穿通していた．

収録刊行物

• 日本臨床外科学会雑誌

  日本臨床外科学会雑誌 69 (5), 1156-1159, 2008

  日本臨床外科学会

キーワード

• 閉塞性大腸炎
• 穿通
• 直腸癌

詳細情報

• CRID: 1390001204848823040
• NII論文ID: 130004516959
• NII論文ID: 10024146002
• NII書誌ID: AA11189709
• DOI: 10.3919/jjsa.69.1156
• ISSN: 18825133
• ISSN: 13452843
• Web Site: http://www.jstage.jst.go.jp/article/jjsa/69/5/69_5_1156/_pdf
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2008213369
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • Crossref
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可