化学放射線療法施行後の遺残,再発症例に対する下咽頭喉頭全摘術の治療成績

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タイトル別名
  • Salvage surgery for hypopharyngeal carcinoma and cervical esophageal carcinoma with local recurrence or residual tumor after chemoradiotherapy

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抄録

(目的)下咽頭・頸部食道癌に対する化学放射線療法後の救済手術の安全性及び効果について検討する。<BR>(対象)1997年~2006年の10年間に,国立がんセンター東病院において下咽頭・頸部食道癌に対する放射線15例(RT)/化学放射線19例(CRT)治療後の原発巣の遺残,再発に対して施行した救済下咽頭喉頭全摘術(以下 Salvage TPLE)34 症例を対象とした。<BR>(結果)救済手術後合併症を32.4%に認めたが,RT群とCRT群で合併症の発生頻度に有意差は認めなかった。再発形式は術後リンパ節再発が最も多く55.6%(10/18)に認めた。CRT後術前N0症例に対する系統郭清なし群の頸部制御率は84.7%であった。観察期間中央値484日におけるCRT後の術後生存期間中央値は392日であった。<BR>(結論)CRT後の症例では,症例の選択や術式の工夫を行う事で安全に実施可能であり,生存期間の延長が期待できる。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 34 (1), 47-51, 2008

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (8)*注記

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参考文献 (21)*注記

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