虫垂憩室の穿孔が原因と考えられた腸腰筋膿瘍の1例

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  • A CASE OF RIGHT PSOAS ABSCESS ASSOCIATED WITH APPENDICAL DIVERTICULUM

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抄録

症例は36歳,男性.右腰背部痛と発熱を主訴に来院した.腹部CT検査で右腸腰筋膿瘍と診断され,腹膜外経路でドレナージ術を施行した.経過良好で退院となったが半年後に腸腰筋膿瘍の再発をきたし来院.経皮的ドレナージ術後に注腸造影検査を施行したところ,虫垂先端部に膿瘍腔と瘻孔で交通する虫垂壁の穿孔部が確認された.虫垂穿孔による腸腰筋膿瘍の診断で,虫垂切除術を施行した.摘出標本の病理学的組織検査で,穿孔部周囲の虫垂壁には固有筋層が脱落していたことから,虫垂憩室が後腹膜腔に穿孔して発症した腸腰筋膿瘍と考えられた.虫垂憩室穿孔が原因となった腸腰筋膿瘍は稀であり,若干の文献的考察を加えて報告する.

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