書誌事項
- タイトル別名
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- Long-term efficacy and safety of mitiglinide in diabetic patients on maintenance hemodialysis
- トウセキ トウニョウビョウ カンジャ ニ オケル ミチグリニド チョウキ トウヨ ノ ユウヨウセイ ト アンゼンセイ ノ ケントウ
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抄録
維持血液透析中の糖尿病患者28名(前投薬なし5名,ほかの糖尿病薬からの変更23名)にミチグリニドを1年以上継続投与し,ミチグリニド長期投与の有効性と安全性を検討した.前治療別のミチグリニドの有効性の検討:前投薬のない群(5例),ナテグリニド(9例),少量のインスリン(2例)およびボグリボース(1例)からの変更では良好なコントロールが得られたが,スルホニル尿素薬からの変更では良好なコントロールが得られにくかった.ミチグリニド長期投与の有効性と安全性の検討:観察終了時点(中央値26か月:範囲15~28か月)でのグリコアルブミン値(GA)≦21%をコントロールGood,21<GA<24%をFair,GA≧24%をPoorとし,各群間で患者背景,ミチグリニド投与量,低血糖の頻度を比較した.コントロールGood群は13名(46.4%),Fair群7名(25.0%),Poor群8名(28.6%)で,GAの推移(投与前→観察終了時点)は,各々20.8±2.6→18.3±1.8%,23.1±2.4→22.8±0.8%,24.3±4.1→27.2±3.5%であった.ミチグリニド平均投与量は,Good群13.6±9.7,Fair群15.7±9.6,Poor群25.5±5.1mg/日とPoor群の投与量がGood群にくらべて有意に多かった(p<0.05).各群間に年齢,糖尿病罹病歴,透析歴,BMIおよび前治療法に有意差はなかった.低血糖は,Good群7⁄13例,Fair群3⁄7例,Poor群4⁄8例に,主に透析後に認められたが,重症の低血糖は認めなかった.以上より,ミチグリニドは,低血糖に注意しながら慎重に投与すれば,透析糖尿病患者にも有用かつ安全に使用できる薬剤である.
収録刊行物
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- 日本透析医学会雑誌
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日本透析医学会雑誌 41 (7), 429-435, 2008
一般社団法人 日本透析医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204679181568
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- NII論文ID
- 10024364359
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- NII書誌ID
- AN10432053
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- ISSN
- 1883082X
- 13403451
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- NDL書誌ID
- 9594682
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可