口腔内力ンジダ症を反復し,慢性皮膚粘膜カンジダ症と診断した1例

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タイトル別名
  • A case of chronic mucocutaneous candidiasis

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抄録

慢性皮膚粘膜カンジダ症は原発性免疫不全症のひとつであり,皮膚・爪・粘膜(特に口腔)に生じる再発性の表在カンジダ感染が特徴である. われわれは鵞口瘡を反復する1歳男児を精査し慢性皮膚粘膜カンジダ症と診断した. 疾患診断時は抗真菌剤口腔内塗布で改善せず,入院にて抗真菌薬ミカファソギンの経静脈投与をおこない治癒した. 退院後の口腔内白苔再燃時や爪カンジダ症発症時はフルコナゾール内服で改善した.<BR>免疫学的検査ではカンジダ抗原を用いたリンパ球増殖反応は陽性,遅延型皮膚反応は陰性だった. 他の免疫検査ではIgGサブクラスの検討でIgG2が低値であった.<BR>今後の治療はアムホテリシンBを継続的に予防内服させ,症状悪化時に他の抗真菌薬を内服あるいは静注し対応する方針である.

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