「小児急性中耳炎診療ガイドライン」の鼓膜所見と臨床症状に関する検討

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タイトル別名
  • Investigation on eardrum evalution and clinical conditions of acute otitis media in Clinical Practice Guideline for Diagnosis and Management of Acute Otitis Media (AOM) in Children in Japan
  • Especially, in relation to the generation of fever
  • 特に発熱について

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抄録

小児急性中耳炎診療ガイドラインの重症度判定の各項目のうち臨床症状の中の発熱について,重症度判定に及ぼす影響,鼓膜所見の重症度との相関につき検討を行い,下記の結果を得た.<BR>1)重症度判定における発熱のスコアの加算,非加算は,重症度スコアの合計点数による分類,平均値および中央値に有意差をもつような影響を与えなかった.<BR>2)発熱のスコアは,重症度分類においては,重症度スコア12点,13点の症例の重症度分類に対しては影響を与えたが,中等症例,軽症例の重症度分類に対してはほとんど影響を与えなかった. その結果,発熱のスコアを加算しない場合には中等症例の増加が認められた.<BR>3)急性中耳炎の本来の中耳の病態を示していると考えられる鼓膜所見の合計スコアと発熱の程度との間に有意な相関関係は認められなかった. すなわち,急性中耳炎の重症度とは関係しないのではないかと考えられた.

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