黒毛和種肥育牛におけるシコリの超音波診断技術

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抄録

シコリの発生原因を解明するために、黒毛和種肥育牛の僧帽筋を超音波診断装置により生体時に観察した。観察結果から僧帽筋のシコリの生体時における診断法を確立した。枝肉評価でシコリと判定された牛の生体時における超音波画像の特徴は、第一に超音波画像で僧帽筋の直下にある菱形筋および背半棘筋の一部の輝度が高く描出することである。第二に僧帽筋断面の白い輝点が少なく、黒く抜けたように描出することである。第一の特徴だけでも診断することが可能である。また、超音波診断で僧帽筋の厚さの変化を3ヶ月ごとに継続的に測定した結果、シコリを発生しなかった牛では、僧帽筋の厚さは3ヶ月間で平均0.4cm厚くなっていたが、シコリを発生した牛では3ヶ月間で1cm以上厚くなっていた。シコリが発生する時期に牛の僧帽筋は何らかの原因で急激にその体積を増加させることが明らかになった。

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