成人の肛門部に発生した奇形腫の1例

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タイトル別名
  • A Case of a Teratoma of the Anal Region in an Adult

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抄録

症例は54歳,男性で肛門部腫瘤を主訴に来院した.肛門部3時の方向に突出する鵞卵大の広基性腫瘤を認めた.CTおよびMRI検査では肛門から会陰部にかけて嚢胞性腫瘤を認めた.前仙骨部に発生する皮様嚢腫,類皮様嚢腫,奇形腫,重複腸管,tailgut cystを念頭に経肛門的に腫瘤を摘出した.腫瘤は嚢胞であり全周を分化した上皮に内張りされていた.角化、顆粒層を伴わない重層扁平上皮,気管支由来に類似した杯細胞を伴う単層~数層の線毛円柱上皮が混在しており,組織学的に奇形腫が疑われた.術後1年4カ月経過したが再発の兆候を認めていない.

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