インプリント遺伝子Necdinによるニューロン発達の制御

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抄録

 Necdinは, ニューロンの分化と生存を促進する多機能性蛋白質である. ヒトNecdin遺伝子は染色体15q11-q13領域に存在し, ゲノムインプリンティングによって父性染色体のみから発現している. この領域が父由来染色体上で欠損すると神経発達異常症であるPrader-Willi症候群が発症する. 父性Necdin遺伝子を欠損させたマウスでは種々のニューロンで異常が見られる. Necdinは, ゲノムインプリンティング機構が確立された哺乳類 (有胎盤類) において, ニューロン発達に関与する遺伝子として創出されたものと推定される.

収録刊行物

  • 脳と発達

    脳と発達 41 (3), 214-218, 2009

    一般社団法人 日本小児神経学会

参考文献 (20)*注記

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