形態変化を観察しえた粘膜下腫瘍様胃癌の1例

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  • ENDOSCOPIC OBSERVATION OF GASTRIC CANCER RESEMBLING SUBMUCOSAL TUMOR OVER A 2-YEARS PERIOD

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抄録

症例は80歳男性.C型肝硬変経過観察中の内視鏡検査で前庭部大彎に直径約1cmの粘膜下腫瘍様病変を指摘.以後二年半,半年毎の内視鏡による経過観察中に,特徴的な「二峰性」の形態を呈し,手術直前にはびらん・潰瘍を認めた.生検結果で腺癌と診断し,腹腔鏡補助下幽門側胃切除術を施行した.組織学的診断はリンパ球浸潤を伴う低中分化型胃癌,Stage Ibであった.粘膜下腫瘍様胃癌は,画像上非上皮性腫瘍との鑑別・生検での確定診断が困難とされるが,「二峰性」の特異的な成長過程をとらえた内視鏡像が早期診断の一助になると考える.

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